週に一度のランチ営業!野菜たっぷりの家庭料理が食べられるごはん屋「コメディエンヌ」 2017.7.14
突然ですがみなさん、最近ちゃんと「一汁三菜」食べてますか?
忙しいからって、夜ごはんにコンビニで買った総菜パンをひとつふたつ・・・
な~んてことになっていませんか?! 私はそうなってます(泣)
自分の話しはさておき、平日はちょっと食生活が乱れがちでも、週末ぐらいしっかりとしたご飯を食べたい。
そんなときにうってつけなお店が、今回ご紹介する「コメディエンヌ」さんです。
■週に一度のランチ営業
お店は、中目黒駅からは少し離れ、東山方面の坂を上った住宅街にあります。
赤い扉が目を引きます。
表の看板に書かれている営業時間は11時半から16時。
茂みに隠れてしまって見えませんが、なんとコメディエンヌさん、
お店が開くのは土曜日のランチの時間帯だけ。
一週間のうちで4時間半だけの超レアな営業です。
ガラス戸を開けて、
店内へ。
お店の中ではなにやら話し合いをしている方々がおりますが、これについては後ほど。
テーブルは4つで約10席ほど、お店の奥にはキッチンとカウンター席が2席あります。
今回は、キッチンの目の前にあるカウンター席にお邪魔します。
こちらのお店をひとりで切り盛りしているのは店主のみやもとゆりさんです。
お店の扉と同じ赤色のエプロンです。
お食事の基本メニューは「野菜たっぷりランチプレート」と「キーマカレー」の二つ。
ランチプレートのおかずの品目は毎週違います。
カレー好きの編集部員としてはキーマカレーも気になりつつも、今回はランチプレートをいただきます!
■「一汁三菜」どころじゃない
まず提供されるのは本日のスープの「トマトと人参のスープ」です。
字面だけで想像してたものとは違い、とろみのあるポタージュになっているので、スプーンでいただきます。
鮮やかなオレンジ色の上に散りばめられたイタリアンパセリの緑色が映えます。
ここで編集部員、あることに気づきます。
――あれ? 前のときと違いますね。
実は編集部員、これまでにも何度かお店を訪れており、このスープを前に一度食べたことがありました。
「週替りと言いつつちょくちょくお気に入りのメニューを出しちゃうんですけど(笑) 前のときにスープの上に散らしていたのはコリアンダーシードでちょっとスパイシーに仕上げていましたが、最近暑くなってきたので、今日はイタリアンパセリで爽やかにしてみました。」
――たしかに! 夏らしさを感じるすっきりとした味わいですね。
同じメニューでも、季節の移り変わりに合わせたちょっとした料理の変化が楽しいです。
そして、お待ちかねのランチプレートが到着です。
野菜たっぷりランチプレート 1,300円
その名にたがわず、見るからに色とりどりの野菜がたっぷり使われています。
さっきとは別の意味で涙が出そうっす。
おかずは3つ・・・ではなく、4つありました。やっぱり泣いちゃう。
お店で出されるお野菜は、みやもとさんが行きつけの八百屋さんから仕入れたり、山形や青森の知人から直送してもらったり、様々なルートがあるそうで、ときには「小メロン」、「万願寺唐辛子」、「そうめんかぼちゃ」など食べたことはもちろん、見たことも聞いたこともない珍しいお野菜がお皿に並ぶことも。
さてさて、本日のおかずは、左から
鯖の土佐酢漬け
長芋と大葉のグリル梅だれ
丸ズッキーニのマリネ
茄子と油菜芯の白和え
です。
ご飯には雑穀が混ぜ込まれています。
主菜の鯖の土佐酢漬けの上にはゴーヤが添えられおり、こちらも夏のよそおい。
甘酸っぱいだけではなく、苦味が加わり、繊細な味わいです。
美味しいプレートをいただきながら、店主のみやもとさんにお店のことを伺ってみました。
――お店が開くのは一週間で土曜日だけということですが、平日はどんなことをしているんですか?
「平日はケータリングをメインにしています。週に3回は株式会社はてなさんのランチシェフとしてオフィスランチを作って届けていたり、そのほかにもお子さんが小さいお家のホームパーティーに料理を届けたりしていますね。」
――会社のランチシェフって凄いですね。全員分作っているんですか?
「はい。7、8年前にシェフを始めたばかりのころは15人くらいだったんですけど、どんどん大きくなっていて今は全員で60人くらいですね。」
――え、60人分をひとりで作ってるんですか?!
「朝に、このキッチンでひとりで仕込んでるんですけど、お店中湯気でもう凄いです(笑) お店での営業が週に一回なのは、平日のケータリングの後に、お店に戻ってきて開ける気力がなくなっちゃって・・・ 頑張りたいとは思っているんですけどなかなか難しいです。」
――いやぁー、それはそうですよね。でも平日もお店を開けたいと思っていらっしゃるんですね。
「平日でも週末の木・金曜日の夜とかに開けられたらなと。今日も土曜日ですけど、夜に貸し切りの予定が入ったりしているので、相談していただければお昼以外も開けています。」
――コメディエンヌの夜営業、気になります! 是非やってほしいです。そういえば、そもそもこちらのお店っていつ頃からやっているんですか?
「ケータリングは15年前くらいから細々とやっていたんですが、お店の方は3年前くらいからですね。」
――なにかきっかけとかあったんですか?
「私は実家が中目黒にあって、20年くらいずっとこのあたりに住んでいるんですけど、以前ここに「TORi」っていう別のお店が入っていて、よく通ってたんです。そのお店もケータリングとかをやっているお店で、それでTORiさんがお店を閉めちゃうっていうときに、「似たようなことしてるんだし、やったら?」って運命的にお店を譲っていただいたんです。居抜きでそのまま使っているので、このお店のおしゃれな雰囲気は、TORiさんのおかげです(笑)」
――へぇ〜! ご実家が中目黒にあるというのも驚きですが、きっかけも驚きですねぇ。お店を開けるうえで心がけていることはあるんですか?
「基本的には家庭料理を出すっていうのと、あとは、ゆっくりしていってもらいたいですね。このあたり(特に上目黒〜東山付近)、ちょうどいいご飯やさんがあまりなくて。地域のコミュニティになる場所になれれば良いなぁと思っています。」
――実際、お客さんもご近所さんが多そうですね。
「ほとんどご近所さんです(笑)」
――なんだか取材とかいってずけずけお邪魔してしまいましたが、大丈夫ですかね?
「いえいえ、むしろ、「お店頑張って!」って応援してくれる人が多いんで大丈夫です。」
お話しを伺いつつ、プレートを食べ終え、セットのコーヒーをいただきます。
こちらのコーヒーはインドネシア産の「コモドドラゴン」という品種。
みやもとさんが行きつけのコーヒー屋さんで「食事の後に合うもの」をオーダーし、紹介してもらったとのこと。
苦すぎず、酸っぱすぎず、心地よい口当たりです。
せっかくなので、今日のスイーツもいただくことにしました。
単品だと300円、セットで200円。
今日のスイーツは、ココナッツのシフォンケーキ。
もちろんみやもとさんの手作りです。
クオリティ・オブ・ライフがぐんぐん向上していってるのを感じます。
昔シフォンケーキづくりにハマりながらも、数々の失敗作を生み出してきた編集部員には感動的なぐらいふわふわです。
■ひとの集まるお店
デザートとコーヒーをいただいていたところ、ランチ営業も終わりの時間にさしかかったにも関わらず、お店に人がぞろぞろと。
みやもとさんは「あ、あれは気にしなくていいです」とおっしゃいます。
どうやら、地域の方に本当にただ場所を貸しているだけのようで、
その一団は何か料理をいただくわけではなく、ミーティングスペースとしてお店を利用しておりました。
みやもとさんのおっしゃるお店の目的のとおり、地域コミュニティの集会所的な役割を着々と果たしているようですね。
取材の最後に、お店の名前である「コメディエンヌ」の由来について伺ってみました。
「お米の「コメ」と、明るく楽しい雰囲気にしたかったので「コメディエンヌ(喜劇女優)」という言葉が掛け合わされています。あと、ベトナム語でcomって言葉が「定食」の意味があって、なんかそういうのが私のなかでいい感じに入り混じっています(笑)」
――そういえばお店の扉に書かれているマークも「米」がモチーフになっていたんですね、由来を聞いて納得しました!
今月、7月の営業は二週目までお休みで、15日(土)、22日(土)、29日(土)11:30~に開店予定だそう。
みなさんもぜひコメディエンヌのご飯でゆったりとした休日の過ごし方を試してみてください!
コメディエンヌ
所在地:目黒区上目黒5-12-26
電話:03-6412-8570
営業時間:土曜日 11:30 ~ 16:00(ラストオーダー 15:30)
HP:http://commeden.com/
Instagram:https://www.instagram.com/commeden/