“編む”と”結ぶ”でつなぐ、人と文化といろんなもの。目黒川沿いに『Knit and Knot』がオープン。 2013.7.18
いやー、暑いですね。今年は。
なんだか毎年言ってるこのフレーズですが、今年だけはマジじゃないかと。
こまめに水分補給し、熱中症対策取りましょう。
今回は「オープンしたての素敵なお店がありますよ」との中目黒新聞読者の方からの情報提供により出動。
日差しが厳しい日中ですが、目黒川沿いは少し趣が違います。
木漏れ日の中、川のせせらぎと共に涼しい風を感じることのできるリバーサイドはあたかも東京の避暑地。
この雰囲気、大好きなんです。
そして、そんな川沿いの白いビルの2Fに真新しいフラッグと看板を発見。
Knit and Knot 。
とありますね。
正面はこんな感じ。
窓に反射する涼しげ木々の影が絵画のようだなー、などと思いながら早速、階段を登ります。
右手のドアを開けて中に。
お店にいらっしゃるのは、Knit and Knot のオーナーの宇野さん。
かくかくしかじか、というわけで、お話うかがわせていただきました。
中目黒新聞
素敵なお店ですねー。
目黒川沿いを歩いていて新しいお店ができてるなーと思いまして、ぜひうかがってみようと。
宇野さん
そうなんですか、暑い中、お越しいただいて、ありがとうございます。
6月22日にオープンしたばかりなんです。
中目黒新聞
いろいろなものがあるようですが、どんなお店なんですか?
宇野さん
はい、お店の名前は『Knit and Knot』で、『Knit 編む』をテーマに、ニットを中心とした洋服や服飾雑貨、インテリア雑貨など、海外のアイテムを扱うセレクトショップです。
『Knot 結ぶ』は、モノを通して人と人を「結ぶ」、国と国を「結ぶ」、過去と現在、未来を「結ぶ」という意味を込めてます。
中目黒新聞
「編む」と「結ぶ」ですね。
ふむふむ、ざっと見渡しただけでも、興味深いアイテムがいろいろありますね。
何か宇野さんオススメのアイテムをご紹介いただきつつ、編むと結ぶのテーマについても教えていただけますか。
宇野さん
はい、そうですね、ほとんどのものが手づくりで作られたプロダクトや、アンティーク雑貨なので、どれもオススメなんですが、、、
中目黒新聞
はい、その中でも、これは!というものをお願いします。
宇野さん
うーん、では、これはどうかしら?
エクアドルの女性達が丁寧に手編込んだカブヤのバッグなんです。
カブヤ(サイザル麻)のバッグ(大) 7,900円
こちらのバッグ、エクアドルのアンデス山地のインタグ地域で作られていて、トゲのあるカブヤの美から繊維を取り出し、なめして乾かした後に木の葉やレーズンなどで色を染め、丁寧に編んでつくられた一品。
カブヤ(サイザル麻)は生命力が強く、貧困な土壌でも育ち、化学肥料や農薬は一切必要としないため、環境に負荷を与えることはない植物。
栽培から染色にいたるまで、一切化学物質を使用しない環境に優しいプロダクトだそうです。
また、地域で暮す人たちの雇用と貴重な現金収入にもなり、フェアトレード雑貨としての側面もあるとのこと。
中目黒新聞
かわいいですねー。
このざっくりとして涼しげなかんじは、水筒とかフルーツ、敷物などを放り込んでビーチに持って行きたいですね。
カブヤ(サイザル麻)のバッグ(小)※手前 4,900円
中目黒新聞
それでは、2つめをお願いします。
宇野さん
う~ん、ではこちらはどうかしら。
アフリカ&インドの織物をリメイクしたクッションカバーです。
アフリカの織物のクッションカバー(左) 12,000円
中目黒新聞
おゎー、独特の触り心地ですね。
1つ1つの糸がしっかり編込まれていて、すごくしっかりしてて、質感があるというか、アフリカの大地のぬくもりを感じますね。
インドの織物のクッションカバー(右) 8,900円
中目黒新聞
インドのクッションカバーは反対に優しい肌触り。
このステッチがまたかわいいですね。
宇野さん
どちらも古くからあるそれぞれの文化の中で生み出された編み方・生地だから、見ても触れても存在感を感じるんですよね。
時代と文化を超えて、大切にされてきた何かが宿っている感じ?
中目黒新聞
なるほどなるほど、だんだん『Knit and Knot』さんのテイストがわかってきた気がしますよ。
それでは、3つ目はいかがでしょうか?
宇野さん
ん~、 ちょっと雰囲気変えて、編み物のプランターカバーです。
マクラメという、紐を編込むことでレース状にする技法でつくられた植物を吊り下げてディスプレイするものです。
中目黒新聞
おお、お洒落だし冷涼感も出てとてもいいですね。
マクラメ技法は元々はアラビアのラクダの背につける麻袋の房結びから発達したと言われていて、語源はアラビア語のミクラマmiqrama(組紐)。
8世紀ころムーア人が中東からスペインへ,12世紀ころには十字軍によってイタリアへも伝えられ,寺院の装飾品や僧服の房飾などに用いられてきたそうです。
プランターカバー 6,930円
※植物(3,500円~)も一緒に購入できます
中目黒新聞
どのアイテムも、「Knit 編む」そのものであり、「Knot 結ぶ」というコンセプトが表すように、何かと何かをつないでいるアイテムばかりですね。
宇野さん
そうなんですよ。
それぞれの持つ魅力は、個々の国や環境は違えど、生活の中から生まれた手仕事や技術で、糸を編込むことで、個々の暮らしや文化を今に伝えてくれているモノたちばかり。
こういったアナログな手仕事で生まれるプロダクトの良さとやその背景にある暮らしの事、また背景にある文化のことなどを伝えるお手伝いをできたらと思っています。
中目黒新聞
なるほど、なるほど。
宇野さん
もともと、アパレルの仕事をしていて、アメリカに買付けに行く機会が多かったんですね。
その時に、アメリカ先住民族の人達が作ったものに触れる機会があってそれからですね、手仕事の暖かみに惹かれて興味を持ちはじめたのは。
こちらのラックの上には、ネイティブアメリカンの本も。
中目黒新聞
そうですか、だから店内にも洋服のアイテムも多いんですね。
宇野さん
はい、洋服は今のところ女性ものをご用意してます。
その他にも、1950年代のアメリカの陶器などアンティーク雑貨類も扱っています。
中目黒新聞
アンティーク好きなら、見るだけでも楽しめそうですね。
宇野さん
はい、これからも商品は増やしていきますので是非見にいらしていただければと思います。
また、オープンしてもうすぐ一ヶ月たつのですが、これからはワーウショップや、「Knit 編む」「Knot 結ぶ」のテーマを感じることが出来るイベントを企画していく予定です。
中目黒新聞
ほほう、それはどんな内容なのですか?
宇野さん
まずは8月5日(月)に「結んでつくるマクラメワークショップ」を開催します。
Nomad Bacoさんと共催で、先ほどのプランターのマクラメ技法を使ったブレスレット等のアクセサリーをつくるワークショップです。
※ワークショップ詳細はこちらから
中目黒新聞
実際に「Knit and Knot」の場を通じて、文化や国、暮し方について一緒に学ぶ仲間を“Knot 結ぶ”でいくんですね。
宇野さん
はい、それと日程は未定なのですが、簡単なオープニングパーティーも予定しています。
まだ詳細が決まっていないので、決まったらブログでご案内します。
中目黒新聞
これから生まれるコミュニティの今後が楽しみですね。
宇野さん
ありがとうございます。
プロダクトの紹介はもちろん、作り手である作家さんの応援もして行けたらと思ってます。
オープニングパーティーでは、夕方から飲み物&フルーツ、摘めるものをご用意して、いろいろな方々とお話できたらと思っています。
中目黒新聞の読者の方もぜひ気軽に遊びにいらしていただけたら嬉しいです。
目黒川沿いの木々に包まれゆったりとした時間の流れる『Knit and Knot』
セレクトされてきたアイテムに触れ、これからの暮らし方について考え直してみたくなるかもしれませんよ。
【中目黒新聞読者特典】
取材中、あまりの暑さにバテバテだった中目黒新聞のために、冷たい飲み物をご用意くださった宇野さん。
梅雨明けからの連日の猛暑で中目黒散策好きな方々も少々お疲れでは?とのことで、中目黒新聞読者の皆様に、冷たい飲み物をご用意いただけるそうですよ。
お店訪問時にひと言『中目黒新聞見て来ましたー』とお伝え下さい。
冷たい飲み物を飲みながら、宇野さんと「Knit 編む」「Knot 結ぶ」文化や歴史、技法などについての会話をぜひ楽しんでみて下さいー。
Knit and Knot ニット&ノット
所在地:東京都目黒区青葉台1-13-11 ライラックハウス2F
営業時間:12:00-20:00
電話:03-6809-0920
ブログ:http://knitknot.exblog.jp/
定休日:不定休 ※お休みはブログにて告知